自由はいけないことか 周庭氏に「不協和音」が交響した

This post was originally published on this site  「拘束されているときに『不協和音』の歌詞がずっと頭の中で浮かんでいました」――。香港の民主活動家で、香港国家安全維持法違反の疑いで逮捕された周庭(アグネス・チョウ)氏が保釈後に発した一言をきっかけに、「最後の最後まで抵抗し続ける」と歌うアイドルグループ欅坂46の代表曲に注目が集まっている。今回の発言が持つ意味についてや、不動のセンター・平手友梨奈さんの脱退を経験した欅坂46が改名して新たな道を進む決断をしたタイミングと重なったことへの考察、欅坂46に対する熱い思いを、アイドル評論家の中森明夫さんに語ってもらった。  「不協和音」は、アイドルの曲という枠のなかだけでなく、おそらくここ数年で日本語で書かれた最も強いメッセージソングじゃないかと思うんです。紅白歌合戦でパフォーマンスして、(センターの)平手友梨奈さん以下何人かが倒れた。歌詞もさることながら、パフォーマンスが強烈で過酷で、過呼吸に陥ったという曲で、紅白での騒ぎもあって欅坂の一つの時代を作った曲だと思います。  僕は今年還暦で、1960年代生まれ。昭和の時代、僕らが10代、20代の頃にフォークソングがはやった。それがいわゆる(権力や社会の不正への抗議や抵抗を歌う)プロテストソングですよね。「不協和音」の歌詞を書いた(おニャン子クラブやAKB48などの数々のアイドルグループを手がけてきた作詞家の)秋元康さんも同世代なので、おそらくそういう曲を聞いて育ったと思うんです。当時のフォークソング、反体制ソング、メッセージソング、海外で言えばノーベル賞をとったボブ・ディランみたいな人とか、日本でも岡林信康さんとか吉田拓郎さんなんかもそうなのかな。それがだんだんニューミュージック(70年代に生まれた日本の新たなポップス)っていうことになって、今のメジャーな音楽はほとんどJ-POPですよね。  J-POPの中にもメッセージ性のあるものはあるとは思うんですけど、「不協和音」ほど直接的なメッセージ性を書いた歌詞は無いと思っています。「僕はYesと言わない」と、周りに対する抵抗と自由を歌う。これは日本で秋元さんがアイドルの歌詞として書いたものなので、若い世代はどうか分からないですけど、おそらく一定の年齢以上のアイドルファンたちは、この歌詞をなかなかまともには受け止められないと思います。特に秋元さんを批判している人たちにとってみれば、「それを秋元康が言わせているじゃないか」「大人なんか信じるなって言って、大人に言わされているじゃないか」と。そういう二重性、三重性で捉えられているのです。  秋元康さんという人は、どちらかと言えばメディアの文脈的には体制側に属する、よく批判の対象になるような人です。それでもやっぱり、周庭さんっていう人にとっては、この曲のメッセージが響いているっていうことは考えなきゃいけない。香港という特別な場所で、とんでもないことが起こり、そのシンボリックな存在の人が逮捕・拘束された後に出てきて、日本に対して呼びかけた日本語のメッセージがアイドルの歌詞についてだった。しかもそれが「不協和音」だったっていうのは、僕にとって強いインパクトがありました。 香港警察に逮捕された周庭氏が頭の中で思い浮かべたという、欅坂46の「不協和音」。この楽曲が注目を集めるのには、いまの香港が置かれた状況や、世界的なコロナ禍が影響しているのではないか、と中森さんは指摘します。記事の後半で詳しく考察します。  周庭さんは日本のこともよく分… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

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サウジ皇太子が対話アプリで脅迫?暗殺計画と元高官主張

This post was originally published on this site  サウジアラビアの情報機関の元高官でカナダに亡命しているサアド・ジャブリ氏は6日、サウジのムハンマド皇太子が自分の暗殺を計画したとして、米ワシントンの裁判所に訴えを起こした。トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館でサウジ人記者カショギ氏が殺害された事件の直後の2018年10月、「暗殺集団」がカナダに派遣されたが、カナダの入管当局者が入国を認めなかった、としている。  ジャブリ氏はムハンマド・ビン・ナエフ前皇太子の側近だったが、ナエフ氏が17年6月に解任され、ムハンマド皇太子が就任すると、トルコ経由でカナダに亡命した。  訴状などによると、ムハンマド皇太子はジャブリ氏に再三、帰国を要請。対話型アプリ・ワッツアップで「あらゆる手段を使う」「あなたに害を及ぼす手段をとる」などと脅した、としている。また、ジャブリ氏を殺害する目的の集団がカナダに派遣され、観光ビザで入国を試みたものの、入国できずに終わったと主張している。ナエフ氏については、米メディアが今年3月に拘束されたと報じていた。  カナダのビル・ブレアー公共安全相は、特定の事案へのコメントは避けるとしたうえで、「外国勢力がカナダ人やカナダに暮らす人を監視したり、脅したりしようとした件は把握している」とコメント。「外国勢力がカナダの市民・住民の安全を脅かすことは許容できない」と述べた。  ムハンマド皇太子はカショギ氏の殺害への関与を強く否定するが、国際社会の疑念は消えていない。米メディアによると、サウジ政府は今回の提訴についてコメントしていない。(ワシントン=渡辺丘)

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「日本の作戦、死地の戦闘ばかり」兵士が見たノモンハン

This post was originally published on this site  地平線まで延々と続く行軍を、ロングショットでとらえた1枚の写真がある。1939年6月下旬、旧満州国の国境に近く、兵営があったハイラルからノモンハンの最前線まで、徒歩で移動する日本兵の姿だ。その中に、当時24歳の川畑博信上等兵が写っていた。  「この写真は2度目の出動のときのものです」。川畑は2008年の取材時、こう言って当時の自分の姿を指さした。重量30キロもの装備を身につけ、200キロの距離を6日がかりで歩いてそのまま戦闘へ投入されたという。 拡大するノモンハンへ徒歩で向かう日本兵ら。丸印で囲んだ銃を担いで手拭いをかぶっているのが川畑博信さん=1939年6月下旬、モンゴル国境付近のホロンバイル平原  川畑は鹿児島出身。1936年に熊本高等工業学校(現・熊本大学工学部)を卒業し、翌年8月に応召。38年8月に歩兵第64連隊へ配属され、ハイラルへ。復員後は東京の機械メーカー勤務を経て大阪で学習塾を経営。晩年までノモンハン事件を調べ続け、約500ページの手記を残し、2011年に亡くなった。  1939年5月28日。川畑は初めての実戦に臨む。最初は20~30メートル先に砲弾が落ちても「怖くてたまらなかった」が、その日のうちに慣れたという。モンゴル軍が相手と思っていたが、燃える戦車に向けて突撃し、刺殺した敵はロシア人。「これは手ごわいぞ」と予感した。 精神論に傾いた戦い ノモンハン事件とソ連の対日侵攻。当時の日本が直面した戦争の諸相を浮き彫りにするプレミアムA「ノモンハン 大戦の起点と終止符」。第2章は物量差を前に精神論で強行した戦いを、兵士の視点で描きます。 戦車に歩兵で挑む  29日。敵を挟み撃ちにするは… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

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WiFi求めて島に接近?モーリシャス座礁、地元紙報道

This post was originally published on this site  アフリカ南東部のモーリシャス沖合で日本企業が所有・運航する大型貨物船が座礁し、燃料油が流出した問題で、地元紙レクスプレスは13日、貨物船の複数の船員が地元捜査当局の調べに、「WiーFiに接続するために島に近づいた」「事故前に船員の誕生日会を開いていた」と供述していると報じた。  事実であれば、事故を招いた貨物船側の判断や管理態勢などが厳しく問われることになりそうだ。  事故当時、貨物船にはインド、スリランカ、フィリピンの船員20人が乗っていたが、全員救助された。貨物船をチャーターしていた商船三井などは9日の記者会見で、座礁した原因について「高波や強風で浅瀬に近づいた可能性がある」と推測していた。  モーリシャス政府は、船主である長鋪(ながしき)汽船(岡山県)に賠償を求める方針を示している。同社の広報担当者は「当事者としての責任を痛感しており、賠償については誠意を持って対応する」と説明している。(ヨハネスブルク=石原孝)

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18宗派が共存するレバノン「クサいものにふた」の過去

This post was originally published on this site  中東レバノンの首都ベイルートで8月4日に起きた大規模爆発。少なくとも137人が死亡、5千人超が負傷しました。大惨事はなぜ起きてしまったのか、さまざまな臆測を呼んでいます。その背景には、レバノンが抱える一筋縄ではいかない事情があるようです。立命館大の中東・イスラーム研究センター長を務める末近浩太教授に解説してもらいます。  ――カルロス・ゴーン日産前会長の逃亡先でもあるレバノンですが、どんな国ですか。  中東らしくない国ですね。飲酒が規制されている多くの中東諸国とは異なり、お酒が飲めて、自由で開放的な雰囲気があります。地中海に面した岐阜県ほどの広さの国ですが、地形の変化に富んでいて万年雪のある山地もあります。午前は海で泳いで、午後はスキーを楽しむということもできるんですよ。サウジアラビアやアラブ首長国連邦のお金持ちが夏にバカンスで遊びに行くようなところです。ちなみに、レバノン料理は中東で一番おいしいと言われています。  ――一般的な中東のイメージとはだいぶ違います。  キリスト教徒が多く暮らし、民… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

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